● やながわ じゅんこ ●
うちの子・・・ほかの子となんか違う…
だけど「どこに」「誰に」相談していいのかわからなく不安だったというお母さん。
療育を勧められ、受けてはみたもののずっともやもやする気持ちを抱えていると言っていたお母さん。
学校の先生の対応に疑問を感じる…でも直接は言えない、言ってもなにも変わらない…と話してくれたお母さんや子どもたち。
学校で授業がつまらない…ここでみんなと勉強するのは楽しい!と自宅での学習会に通ってきた子どもたち。
連携が大事と分かっていてもつながりきれない福祉と教育。
療育指導員、教員として勤務している中で感じた、今必要なことがすぐにできないもどかしさ。
学びたいけど学べない。。。
『どこにいけばいい?』
わからないことがわからない。。。
『誰に聞けばいい?』
思っていることがうまく言えない。。。
『どう伝えたらいい?』
そんなことばから
何の手続きをしなくても、
予約を入れなくても、
誰でも来れる “ちょっと誰かと話せる場所”
誰かと一緒に学べる場所があったらいいな…
● こじま りか ●
わが子の発達に「あれ?」と気づくことがあっても周囲にうまく伝わらず、
「助けはどう求めたらいい?」 「先生は忙しそうで声をかけられないよ…」
「こんなにがんばってるのにどうしてわたしはできないの?」
という子ども自身の困り感の訴えと、強い思い。
「通常こうしています」 「前例がない」 「周りの人に迷惑は掛かっていないから」
という言葉に挟まれ、どうにか打開策はないかと工夫の日々。
家庭、学校、福祉機関、放課後支援など関わる人々との連携、役割分担…
苦しいのは“子ども自身”…と、正面から向き合い、日々奮闘するけれど、母もとっても苦しくて…。
そんな気持ちに共感し支えとなってくれたのは、一緒に療育を受けてきたママたちでした。
放課後支援サービスがまだほとんどなく、子どもたちを多くの目と手の中で育てようと立ち上げた
「サークル『にじのこ』」の代表を務めながら、その活動を通じて各機関の先生方、大学生の皆さん、
支援者の皆さん…多くの方々と繋がることができました。
子どもたちの成長に応じて「将来できることを増やすために」と工夫してきたサークル「にじのこ」では、創作活動、工場見学、体験活動、遠足、パソコン学習、など多岐に渡り活動し、
数年たった今、しっかり子どもたちの力になっていると実感しています。
わが子は今でも壁にぶつかり続け、乗り越えたり、回り道をしたりの毎日ですが、
そんなわが子のおかげで、多くの方々と繋がり、様々なことを学んでくることができました。
わたし自身、小学校高学年から学生の間ずっと、
地域のボランティアで多くの子どもたちや地域の人たちと関わってきました。
仕事でもプライベートでも野外活動や製作活動、ワークショップなどをしてきたこのような背景も、
いろいろな方々と繋がりながら、子どもを見守っていきたい…、みんなで楽しく活動できたらいいな…、
ということの原点になっています。
これまでわが子とともに辿ってきた道すじや悩みも振り返りつつ、
「手を差し伸べてくれるところ」や「制度」について、
また子どもの年齢は関係なく「ママたち同士」とつながっていくことができたら…。
そして、ほんの一歩だけ先を歩いている母として、さまざまな想いを「共感」できたら… 。
子どもたちも家族も、笑顔で「いま」を過ごし
幸せな「これから」を過ごすために…